Netflixの「シュティセル家の人々」というドラマがとても良かったです。エルサレムの一角にある、ユダヤ教の厳格な超正統派の地区に暮らす父子が中心の物語。観ていると、昔の設定かな?と思うくらい、今の私たちの暮らしとは全く違う文化や習慣の中で、それを当たり前として一生を過ごす人々の物語に衝撃を受けます。iPhoneを持ってる人が登場して、え?現代だったの?と思ってしまうほど。
ユダヤ教の超正統派の方達の事は少しは知っていましたが、NYCやアントワープ、そういう都会の中の超正統派の方達であって、イスラエルのエルサレムの暮らし自体知る機会は全くありません。色んな国の文化の違いに驚く事はありますが、近年一番衝撃を受けたと言ってもいいかもしれません。
当然、男尊女卑などなどの問題はあると思いますが、まさか、若い男女の出会いは、必ず仲介人を通すなんてことを今だに普通にやっているなんて!例えば、好きな人が出来たとしても、仲介人に連絡してお見合いをして両家の許しが出てから交際をするんですよ!そして、男女が二人きりで部屋に入る場合は、必ずドアを半開きにする。そういうことが守られています。
男性が一日中ユダヤ教の勉強をして働かないとか、男女が一緒に行事をすることもないとか、信じられないようなことがこのドラマでは普通の日常。もう面白くて、2シーズン分、各12エピソードをぶっ続けで観てしまいました。
恋愛をして仕事や夢のことで悩んだり、そういう部分は私たちと何も変わらず、主人公は芸術家を夢見ているというのも共感できるところです。芸術はあまり歓迎されていないので、主人公はそこでとても悩むことになります。
そして、嘆きの壁はエルサレムの人々にとっても今は危険な場所で簡単には近づけない、そんなエピソードがあったり、「それはシャレにならん」というような政治的なお話が出てきたり、私ももう少しお勉強しなくてはなと思うところもありました。
役者さんがとても素晴らしく、おばあさんが最高にチャーミングだったり、一見嫌な奴に見えていた主人公のお姉さんの夫がすごく良い人だったり、主人公や、15歳の女の子の恋の相手もとってもハンサムで、伝統的なもみあげや帽子がとてもカッコよくて見所も満載です。全編ヘブライ語です。そこがまた良いです。
Netflixを観られる方は、ぜひチェックしてみてください!
写真は、何年も前にアムステルダムのユダヤ博物館で買ったユダヤの人々のポストカードです。宝物。