アンスティチュ・フランセで1965年の古い映画「パリところどころ」を観ました。「パリ・ジュテーム」という大好きなオムニバス映画の元になった作品です。ずっと観たかったのでこれもまた夢が叶ったと言えます。最近夢が叶うのです。
作品が始まった瞬間に胸がぎゅーっとなりました。オープニングの色彩と映し出された古い古いパリの街並み、フランス映画独特の雰囲気にもう虜。そしてオムニバスであるこの映画は私の大好きな普通の人たちの日常がたっぷりと映し出されていて、古いアパルトマン、狭いキッチン、日常の食事、どんな風に身支度をして恋人と会話してメトロに乗っているのか、、大好きな要素だらけでした。
エリック・ロメールやゴダールも監督として参加しているオムニバス。どれも内容がダークでシュールな結末となっていてハッピーエンドではありません。でも無理な盛り上げもない恐ろしいほどの平坦な流れの中で、深い部分を表現していて、ああフランス映画って好きだなーと改めて思うのです。特に第二話の北駅の話が気に入りました。導入部分でパリの街並みが見える狭い台所の窓辺でカップルが朝食を食べているシーン、アパルトマンの間取り、エレベーター、そして。。。とても驚きの展開です。もしチャンスがあったらご覧になってみてください!
アンスティチュ・フランセのお庭は赤い実が生っていてとても美しかったです。