「ANNA」デジタルリマスター版

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写真:「ANNA」アンナ デジタルリマスター版公式サイトより。

アンナ・カリーナの映画「ANNA」デジタルリマスター版を観てきました。1967年にフランスのTV向けに製作されたTV Movieの劇場公開版です。私は初めて観る映画だったのですが、なかなか前衛的な作品でした。フランス国営テレビ初のカラー作品として作られたそうで、おそらくカラーの素晴らしさを強調する意味でポップで色を意識したセットとなっていて、全編ほぼミュージカルのように歌で構成されています。監督は、ピエール・コラルニック。セルジュ・ゲンスブールが音楽を担当、出演もしています。

冒頭のシーンがアバンギャルドというか、観ていて「時計仕掛けのオレンジ」をちょっと思い出したのですが、冒頭だけでなく、全編前衛的明るいの恋愛ミュージカル、でもちょっと毒っぽい不思議な映画です。アンナ・カリーナの魅力はこの上なく発揮されてはいますが、そのやり過ぎる演出のせいで、観ているのが恥ずかしくなるような部分も無きにしも非ず。。60年代ポップな過剰な演出が好き嫌い分かれるところかとも思います。時代の先端を行っていたものを後世に観るというのは中々難しいです。私としては、物語ものでアンナを観るほうが好きです。

とは言え、アンナ・カリーナは、丸メガネやビニールのレインコート、真っ赤なワンピース、どれもが本当に似合っていてキュートです。昔のカラー放送向けに顔がかなり真っ白にお化粧されていて、それはちょっとお化けっぽくて魅力を半減させている気がしてしまって残念!でもやっぱり、アンナ・カリーナは唯一無二の存在感。誰にも真似できない仕草がたまらなく可愛い。

他にも動くマリアンヌ・フェイスフルが観られたのは嬉しいところ。マリアンヌが突然意味なく現れ歌を歌うシーンがあって。。その意味不明っぽさがどうなのかはともかく、歌声もお顔も可愛いこと半端なくて、やっぱりマリアンヌは抜群に可愛かったんだなーって驚きました。そして、セルジュ・ゲンスブール!役としてはそんなに出てこない役なのですが、現れた時のその身のこなしが別格でかっこよくて、私は今までこのおっさんが何故モテるのか全く意味不明でしたが、動いているゲンスブールを見てこれは仕方ない。。(笑)と納得したのでした。アンナの恋の相手役は、甘い顔系のジャン=クロード・ブリアリ(歌がアレなのは演出なのか?)なのですが、もう全然ただの人に見えるくらいゲンスブールはキレキレに魅力的でした。それに、ゲンスブールの映画音楽は観終わっても耳に残るくらい印象的。この映画のサントラをミュージシャン達がこぞって集めたというのも分かる気がします。

最後に列車に乗るアンナのシーンがあって、おそらく、演出ではなく偶然アンナのすぐ側を別の列車が通り過ぎる時、風にあおられアンナがびっくりして笑ってる顔が私には一番素敵だったなあと思いました。

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アンナ・カリーナと言えば、来日したアンナさんにお会いできたこのイベントを忘れるわけにはいきません。本当に本当に驚くほど、映画の中のアンナと同じ仕草や話し方をされる素敵な素敵な方でした。私の宝物の思い出です。アンナさんの映画は、まだ観ていない映画もあるので、全部観たいなー!