ゲルハルト・リヒター展

 

リヒター展

heaのライブ前に東京都近代美術館で始まった、ゲルハルト・リヒター展へ行きました。

リヒターを初めてみたのは、ワコウ・ワークスでしたが、その時も有名ないわゆる引っ掻きによる絵画よりも、写真を使ったアートワークにハマってしまい、そればかり眺めていたのを思い出します。その後も、ワコウ・ワークスで展示を何度か観ていましたが、今回は初めての美術館での大規模企画展ということで、リヒター近年の最重要作品と言われ日本初公開の《ヒルケナウ》やリヒターが手元に置き続けたという作品、コロナ禍における最新作まで見られるということで楽しみにしていました。

リヒターは誕生90年、画業は60年の現役です。私は抽象画が好きじゃないのですが、リヒターの作品は何故か惹かれるものがあります。でも、今回展示を観ても、惹かれるのはやはり写真を忠実に再現したフォト・ペインティングや絵画作品を敢えて写真作品に作り直している作品、鏡の作品などでした。

(クリックで少し拡大します)

戦争で死んでしまった叔父さんや、殺人の犠牲者となった匿名の女性を淡々と描いているものなど、リヒターがそこに込めた感情の裏返しのように微笑んでいる亡くなった方達。違和感と親近感。不思議な気持ちがしました。

リヒターはリモートで今回の展示の配置を細かくチェックし指示したそうですが、鏡の作品に何が映り込むかまで計算された展示設計になっていました。そこが面白い。(クリックで拡大します)

展覧会は始まったばかりですが、なかなかトンガった方たちが沢山来場されていました。それでも平日だったのでゆっくり観ることができたと思います。グッズも大盛況。ポスターを購入している方が多かったです。カッコいいですからねー。お部屋に飾ると気分良いと思います。

さて、リヒター展を観にいく方は、常設展を観るのもお忘れなく、しっかりいつもと違うリヒター作品が展示されていて、その作品が本日一番好きかも!というオチ。下の写真がそれです。良いわー

リヒター展

企画展、料金が2200円と高額。東京都の美術館なのだからもう少しみんなに優しくしておくれと思います。

ゲルハルト・リヒター展は10月2日までです。

リヒター展

 

一部、撮影不可の写真があります。また、動画は撮影禁止です。


さて、私は近美が大好きで良く常設展の無料の日に遊びに行きます。必ずチェックする写真の展示室。今はセバスチャン・セルガドです。この作品が好きでした。

セバスチャン・セルカド

そして、シルクスクリーン作品で永井一正さんの《Save》シリーズ。1990年代の作品です。1929年生まれでこの感覚は素敵だなと思うのですが、いかがですか?(クリックで拡大します)

heaのおかげで仕事をお休みして久しぶりに近美に帰ってこれて大満足でした。