ノクターンの思い出

"dancing image" illustrated by kahoko

ショパンの「ノクターン」という曲が大好きです。どうして好きになったかというと、幼い頃、「青い珊瑚礁」という映画を観て思春期の心を奪われてしまったのが始まり。この映画は、船が難破して、幼い男の子と女の子が船のコックさんと3人で無人島に流される物語。途中でコックさんが死んでしまい、二人きりで成長して、体の変化も迎えて、思春期になって二人は結ばれるのです。その二人が結婚式のような儀式を焚き火の前でする時「ノクターン」のレコード(難破した時に一緒に流れてきたレコードプレーヤーやレコードがあるのです)でダンスを踊るシーンがあって、そのシーンが好きで好きで好きすぎて、ノクターンを聴くと一瞬にしてそのシーンが思い浮かんで胸がキューンとするのです。

「青い珊瑚礁」はそんなに素晴らしい映画でも大作でもないのですが、幼い二人が二人っきりで無人島で育って結ばれるという物語が、その頃の自分の年齢が憧れるような状況と偶然一致してハマってしまったのです。こういうことってタイミングの不思議で、もう少し大人でも子供でもここまでハマらなかったかもしれません。タイミングが合ってしまった人が何故かハマる映画らしく、外国の方がよく写真をアップしているのを見かけます。私の好きなオーストラリアの超売れっ子の男性モデルが、普段はかなりチャラくてパーティーでポーズして、後の日は世界中でバカンスしてて、いつも女性がうじゃうじゃ周りにいる人なんですけれど、最近よくインスタグラムに青い珊瑚礁のワンシーンをアップしてるのを見るので、多分彼も年齢やタイミングでこういう物語に引き付けられたのかなって思いました。彼のキャラ的に青い珊瑚礁は違うって感じなのに面白いなと思います。好きな人が同じ映画に興味を持ってるのを知ると嬉しいですよね。いや、私は彼のチャラいところが好きな訳じゃなくて。。って、一応言い訳として言っておこうかな(笑)

それで、ノクターンの話に戻ると、YouTubeで検索してた時、フジ子・ヘミングさんの演奏するショパンの「ノクターン」を聴いたらもうウワーッと涙が出てしまって、本当に最初の一音を聴いただけで驚くほど美しい音色なのでぜひ皆様も検索しみてください!フジ子・ヘミングさんは、物思いにふけりながら弾けるような曲がお好きだそうです。何となくそういう部分が似ているから心に響くのかもしれません。数年前に憧れのフジ子・ヘミングさんの演奏する「ノクターン」をオペラシティーで聴くことができた時も美しい音色と演奏する姿が美しくて泣きました。

今回載せたイラストは「dancing」です。好きな人とダンスするっていいなあ。。