おかしなことには声をあげる

10月からの消費税引き上げで不思議な税率が生まれましたよね。8%か10%かで分かれる根拠がまーったく意味不明なやつです。女性の生理用品は10%だなんてあんまりだなーと思います。そして、残念だなと思うのが、イートインが10%であることです。

街歩きをしていると、オーガニック食品のお店などの店先にちょっとしたイートインスペースがあって、そういうお店ではよくお年寄りがそのお店のお弁当やお惣菜を、お一人だったり、ご夫婦だったりで静かに召し上がっているのを見かけることが多いのです。多分、近所にお住まいで家でだってお料理をされると思うけど、たまにこうして外に出て、人の作ったお惣菜を食べてみたり、珍しいお弁当を食べたり、もしかしたら、もうお料理する元気がない方もいると思うのです。お店で温めてくれたり、その場で作ってくれるお店なら温かいお料理が食べられます。きちんとしたレストランだと肩が凝るけど、イートインのコーナーがあるような屋台っぽいお店ならメニューも写真が付いていて注文しやすかったりしますよね。イートイン税率が決まった時、私はそういう方達の事を思い出してしまいました。がっかりされている様子が浮かぶようでした。今じゃ、持ち帰りって言ってこっそり椅子で食べる人を無くすために椅子の撤去まで始まっちゃっています。あーもうどうなっちゃってるんでしょう。

平野啓一郎さんもツイッターでこんな感じのことをおっしゃっていました。「誰か人がいるところで食べたい」そういう人がいるだろうに。温かいものが食べられるし。なぜイートインを10%にするのか解らない。って。そうなのです。もちろん、持ち帰って家で食べても同じものだけど、もし家族がいない方がいたとして、いつも一人でご飯を食べていると、知らない人でも誰かがいて、話し声が聞こえるような場所でご飯を食べたい。そういう気持ちってあると思うのです。お一人様でレストランに行くと手持ちぶたさで気後れして行きたくないと思うこともあります。でも温かいお料理を食べたいと思う時、イートインってありがたい場所だったと思います。イートインが8%だったら、もっとみんな外食して消費が活発になったんじゃないかな?大げさな話ではなくとも、お休みにどこかのイベントへ行って、屋台でカレーなんかを買って店先に座って食べるのって楽しいですよね、そういう楽しみに税金をかけるって変です。どうして弱者を苦しめるのか。逆に料亭税30%でいいよー。

お店側にとっても、イートインで食べる人がいなくなって、売り上げはどうなのでしょう?減っちゃうんじゃないかな?一体誰のための税金なのでしょう?日本は、どんどんみんなの小さな幸せすら奪っていく国になっています。政策を決めている人たちは、料亭や高級鰻屋さんへハイヤーで乗り付けて食事をすることしかしてないから、そんな実情は全く知らないんでしょう。冷たすぎると思います。

ここで言いたかったのは、「使わないから豊かにならない」とかいうお話とは論点が違います。間違った政策に声を上げない私たちが、どんどん今のバカみたいな制度を作る政治を許してしまっているということです。諦めが一番ダメです。決まっちゃったから仕方ないなんてだめ。入試民営化が延期になったのは高校生が声をあげた成果です。私たちも諦めず、小さなことからひっくり返していかなくちゃなのです!